センサーとセンサーシステムを駆使した厚さ測定
研究開発や工業生産において、厚さ測定は決定的なパラメーターです。手動での断続的な測定は不可能ではないものの、高い測定精度が要求される場合や、生産プロセスを中断できない場合、または過酷な環境下での測定が必要な場合は、どうしても限度があります。そのためマイクロエプシロンは、高精度な非接触厚さ測定が実現でき、多様な業界で活用可能な変位センサーと測定システムをご提供しています。この測定方法は片面測定と両面測定の2種類に分類され、片面測定ではセンサーが測定対象物の厚さを一方の面から測定し、両面測定では同一軸上で対向配置された少なくとも1組のセンサーで測定を行います。
静電容量変位センサーによる両面厚さ測定
導電性物質の超高精度厚さ測定には、対向配置された静電容量式距離センサーが使用できます。インテリジェントコントローラーがセンサー信号の処理と計算を行い、厚さ測定値を直接出力します。両面厚さ測定により、シリコンウェーハやコーティングされたバッテリーフィルムといった非常に薄い測定対象物の厚さでも、高精度かつ安定して測定することができます。
レーザーセンサーによる両面厚さ測定
測定対象物の両側に配置されたレーザー変位センサーが、差分厚さ測定法でさまざまな対象物の厚さを検出します。非接触式厚さ測定は、プラスチック、金属、木材、コーティングされたガラスなど、多様な材料に対応できます。正確な測定結果を得るには、対向配置されたセンサーを同期させて精密に調整する必要があります。測定範囲に応じて、センサー間の距離を大きくして配置することも可能です。
thicknessSENSORは、このタイプの厚さ測定に使用できるターンキーセンサーシステムです。
白色光干渉計による安定した厚さ測定
白色光干渉計IMS5400-THは、比較的長い距離から高精度な厚さ測定を行うために使用されます。測定が距離に依存せず、移動する対象物でもナノメートル単位の厚さ値を測定できることが最大の利点です。測定範囲が広いので、薄膜、平板ガラス、フィルムの測定が可能です。マルチピークコントローラー仕様では最大5層または空気層を同時に測定できるため、透明な対象物、コーティング、ラミネートガラスの多層厚さ測定が実現されています。
白色光干渉計によるシリコンウェーハの厚さ測定
IMS5420干渉計は、不純物添加のないシリコンウェーハ、不純物添加のあるシリコンウェーハ、および高濃度不純物添加のシリコンウェーハの厚さ測定が可能です。このウェーハ厚さ干渉計は500 µmから1050 µmまでのシリコンウェーハの厚さを測定し、高濃度で不純物が添加されているシリコンウェーハであっても、最大0.8 mmの厚さが測定できます。この干渉計はマルチピーク厚さ測定システムとしても使用でき、マルチピーク仕様では例えばウェーハの厚さ、空気層、膜、コーティングといった最大5層の厚さ測定が行えます。
ストリップ材やプレートの高精度厚さ測定用センサーシステム
thicknessGAUGEセンサーシステムは、2つの光学式距離センサーが取り付けられている安定したフレームで構成された、完全組み立て済みのシステムです。センサーのタイプ、測定範囲、測定幅が異なる複数のモデルがあるので、様々な種類の材料や表面のインライン厚さ測定が可能です。